窮地に立たされたHuawei。Huawei Mate30シリーズから心機一転か。

その認証情報からも日本国内ではHuawei P30 Liteがauから。Huawei P30がSIMフリーモデルとして。そしてHuawei P30 ProがDoCoMoから発売される可能性が高いと予測されていましたが、先日キャリアが行なった夏モデルの新製品発表会において、auからカスタマイズモデルであるHuawei P30 Lite premiumが。DoCoMoも同様にカスタマイズモデルであるHuawei P30 Proが正式に発表されました。

ただ新製品発表会の後に、アメリカが中国に牽制をかけるためにエイティーンリストにHuaweiやその関連企業がリストアップされる事態が発生しました。その結果、Android OSのアップデートに加え、セキュリティパッチの配信。YouTubeやChromeなどGoogleアプリとPlayストアなど、今後発売されるHuawei製品に一切対応しないことが明らかになりました。

その中で、Huaweiはすぐに声明を発表し、少なくとも既存機種に対しては、アフターケアをしっかりと継続することを発表しましたが、逆に中途半端な答えとなっており、逆に不安が広がると最悪の事態につながっています。

この状況下において、Huaweiは国内でHuawei P30 LiteとHuawei P30の国内版SIMフリーモデルを正式に発表しましたが、このイベントで気になったのはHuaweiがauやDoCoMoなどのキャリアモデルに一切言及しなかったことです。このことから、auやDoCoMoのキャリアモデルは発表されたものの実際に発売されないのではないかという憶測が広まりました。

ただその翌日には、Huawei P30 Liteを発売することが発表していたauとY!mobileが。そしてHuawei P30 Proを発売することを発表していたDoCoMoがそれぞれコメントを発表しており、予約の受付中止と、発売の延期を発表しています。少なくともエイティーンリストの一件がある程度見通しつくまでは実質無期限発売延期になったと判断することができます。

さらに状況が悪化するように、Huawei製品に採用されているKirinチップにはARMアーキテクチャーが採用されていますが、このARMアーキテクチャーのデザイン設計にはアメリカの特許が絡んでいることが判明しており、Kirinチップに関しても、アーキテクチャーのデザイン設計をやり直さない限り、Kirinチップを採用することすらできない状態になっています。

また直近の情報においては、SDカードに関しても、アメリカの企業の技術が絡んでいることが判明しており、SDカードもHuawei製品に採用することができないことが判明しています。このような状況下だからこそ、Huaweiは代替手段を模索している状態です。現状の問題と代替手段を簡単にまとめると以下のようになります。

現行 代替
OS Android 独自OS
SoC Kirin 設計の見直し
メモリー SDカード Nanoカード

独自OSに関しては、あるべき事態に備えて、少なくとも10年以上前から開発をしていたことが判明しており、今回の出来事がきっかけで、今年の秋から来年の春までには正式発表するとしています。この独自OSに関しては、スマートフォンはもちろん、タブレットやパソコンそして自動車にまでも適用することができるとしており、さらにAndroidと完全に互換性があるとしています。

昨年だったと思いますが、Samsungが開発していた独自OSであるTizenの開発を中止したことを正式に発表しています。Tizenが失敗した理由としては、Androidから完全に切り替えることを目標としたからだとされています。一方でHuaweiが開発している独自OSはAndroidと互換性があり、さらに一部情報によれば、Googleと秘密裏に共同で開発されていたとしています。

実際にどのような機能で仕様になるか判然としませんが、Googleが絡んでいる可能性が高い以上、その完成度はかなり高いと判断することができます。もちろんGoogleと共同で開発しているとはいえ、Googleのライセンスなどに絡まないように開発しているとしています。

ここ1週間で様々なニュースが報道されていますが、今後もHuaweiにとって厳しくなる報道が多数されると考えることができます。この状況下でHuaweiはどのようにこの状況を抜けるのか非常に気になります。そして今年の後半に登場するHuawei Mate30シリーズは、Huaweiがある意味一から作った真のHuaweiの製品になるかもしれませんね。続報に期待しましょう。

via Phone Arena

執筆者: Gazyekichi

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