スマートフォンの性能を調べるときよく目に入るのが、チップセット(Soc)という単語。よくCPUと混同されがちなのですが、実はチップセットとCPUは全く別の概念のパーツです。この記事ではチップセットがどのようなもので、どうスマホのスペックに影響するか解説します。
チップセットはパーツのパッケージである
チップセットは別名で「Soc」とも言います(厳密に用法は多少異なりますが、スマホのパーツとしては同じ意味で扱われます)。「Soc」は「System On a Chip」の頭文字を取った略語です。言い換えればチップセットはパーツのパッケージである、ということです。
具体的に、スマホのチップセットには
CPU
GPU
キャッシュ
通信モデム
ISP(写真データの処理ユニット)
DSP(音声データの処理など)
AI処理チップ(NPU)
等々さまざまなパーツが積載されて相互に接続されています。パソコンで言うとマザーボードが担当するチップセット以外のパーツとの連携処理もチップセットに内蔵されています。

つまり、チップセットはCPUを含めたパッケージの名称で、チップセット=CPUではありません。
スマホはパソコンよりも小さく、狭いスペースに効率よくパーツを詰め込むために、色んな処理を担うパーツを全部1つに載っけるパッケージが主流になりました。そのパッケージがチップセットなのです。(単純にチップのセットと考えればいいかもしれない)
スマホの最も大事なパーツ
チップセットはさまざまなスマホの「脳」に相当するパーツを詰め込んだため、スマホ全体に指令を出す最も大事なパーツと言っても過言ではありません。実際、スマホの製造原価を見てみるとチップセットはディスプレイと12を争う高価な部品です。
さて、チップセットがどうスマホの性能に影響するのかという当初の疑問に戻りますが、搭載されているさまざまなパーツの役割について見ていくとわかります。
まずはCPUとGPU。これらプロセッサが搭載されているので、スマホの演算処理性能はチップセットで決まります。
通信モデムによって、スマホの通信速度、VoLTEやDSDS(デュアルSIMデュアルスタンバイ)に対応しているか否かも決まります。
無視されがちなのがISP(写真処理ユニット)で、カメラ性能にダイレクトに影響してきます。高価なスマホが搭載しているチップセットほど良いISPを積んでいるので、カメラ性能が良くなる傾向があります。(もちろん他の要素も影響するので一概には言えません)
他にもいろいろなパーツがいろいろな性能に影響していますが、主なパーツについてはこのような感じです。
まとめ
• チップセットとSocは同じ
• チップセットはCPUも含めたパーツのパッケージである
• チップセットはスマホの処理性能だけではなく、通信速度やカメラ性能など、さまざまな性能に影響している
以上、チップセットの解説でした。
参照元:Qualcomm
執筆者: telektlist
コメントを残す